PythonユーザのためのJupyter[実践]入門: 8つのみどころと特長をあげてみる
こんにちは、 nobolis です。
前回に引き続き、PythonユーザのためのJupyter[実践]入門の紹介をします。
今日は私から見た本書の見どころと特長 8つについて紹介します。
nobolisからみた本書の見どころと特長
1. Jupyterの背景および使い方が詳述されている(1、2、8章)
Jupyterってよく聞くけどそれなに?という方向けに、Jupyter Notebook がiPython Notebook と呼ばれていた頃の話から、Jupyter Notebookと呼ばれるようになった経緯までが詳述されています。また、2章ではJupyter Notebookの基本的な使い方が、8章では応用的な使い方が、解説されています。
2. Matplotlib日本語文字化け問題の解決方法が明記されている(1章)
Matplotlibで日本語を表示しようとすると文字化けが起こります。無料で利用できるフォント Source Han Codeのインストールから、その利用法までが詳述されています。
3. 前処理から可視化までの一連の流れが学べる(3、4章)
pandasでデータの前処理をしてからMatplotlibで可視化するまでの一連の流れが学べるように構成されています。実際のデータをpandasで読み込んで前処理し、MatplotlibやBokehで可視化しています。
4. Matplotlibについて詳述されている(4、5章)
Matplotlibについてかなり具体的に書いてあります。Matplotlibで積み上げ棒グラフや複数グループを並べた棒グラフがうまく書けないという方は本書を読めば幸せになれるはずです。
5. %matplotlib inline
と show()関数についての詳しい解説がある(5章)
マジックコマンド %matplotlib inline
と show()関数について詳しく書かれています。「5-10 show()関数とオブジェクト指向スタイル」(P. 248~254)はおまじないのように %matplotlib inline
の一行を書いている方にお勧めの一節です。
なお、 @iktakahiro がこの部分を執筆する過程でみつけた不具合はプルリクが送られ、マージされました。
6. Bokehについて詳述されている(6、7章)
BokehはMatplotlibよりシンプルなコードで描画が可能であり、また、インタラクティブな可視化を得意とするツールです。インタラクティブな可視化に興味がある、シンプルなコードできれいなグラフを書きたいという方には本書のBokehの章をお勧めします。
7. Jupyter Notebookをクラウドで使う方法が解説されている(9章)
Jupyter NotebookをGoogle Cloud PlatformとAzureで使う方法が紹介されています。制限はあるものの、いずれも無料で試せます。インストールせずにJupyterがどんなものか試してみたいという方はここから読んでもいいかもしれません。
8. Jupyter NotebookでRubyとRを使う方法が解説されている(10章)
Jupyter NotebookではPython以外のカーネルを設定して利用することができます。本書ではRubyとRのカーネルを設定し、Jupyter Notebook上でRubyとRを使う方法について詳述されています。
以上が私が思う本書のみどころと特長です。一つでも気になるポイントがありましたら、ぜひお手にとって頂ければと思います。
@iktakahiro 、@patraqushe目線のみどころと特長
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