SciPy Japan 2019 に参加しました。
2019年4月23-24日に開催された SciPy Japan 2019 に参加しました。
マンダリンオリエンタルで開催、参加費54,000円 / US$495という、自分の感覚では国際学会なら妥当な相場だけど、国内学会と考えると高額なイベントなため、「大企業のサラリーマン向けイベント?」と参加するか逡巡したのですが、結果的には参加してよかったです。以下は参加したキーノート・チュートリアル・トークのメモと感想です。
Keynote
Looking Back on SciPy and to the Future SciPy Japan: Eric Jones, CEO, Enthought
- SciPy発展の歴史、家族のように共に過ごしたデベロッパー達の話。
- SciPyと関連パッケージは大学で本業の研究より開発にはまってしまった人々によって作られてきた。
- Scienceの本来の問題を解決しなければならない、そのためのPython。
実際、Pytyonは科学の発展に貢献している!
- ブラックホールの可視化
※スライドの元ネタはこちら→*1
- 重力波の研究
SciPy Japanを誰もが参加できる学際的な協力の場として広げたい。
- AIや機械学習の会ではない、Scienceの場にしたい。
- AIは魔法ではない。科学の問題を研究している人達のためのツール。
- AIの誤解を解いていく責任がある。
- トレーニングを提供し、演算のできる科学者仲間を増やそう。
- Scipy (US) 1回目に集合写真を撮らなかったのを後悔してるので今回は撮ろう! (ということで写真撮影)
Better late than never! Here’s the group picture of the first #ScipyJapan ! pic.twitter.com/4aJfAgU2kj
— Alexandre Chabot (@AlexChabotL) 2019年6月4日Tutorial
Advanced NumPy: Juan Nunez-Iglesias, Monash University
- 講師は "Elegant SciPy"(邦題 エレガントなSciPy ―Pythonによる科学技術計算)の著者のひとり。scikit-imageのコアデベロッパー、Pythonの講義歴多数。
- NumPyがどのようにメモリを使っているのか、次元を増やすやり方など。*2
Intro to Visualization: Manabu Terada,PythonED
- Jupyter notebook を使った @terapyon と @patraqshe 、@akucchan による可視化の講義。*3
Talk
Next-Level Art: Becoming More Creative with AI: Max Frenzel, Qosmo
- AI DJ project の話
- taktile という名前で Spotify で楽曲を提供しているらしい
daskperiment: 機械学習実験の再現性の担保: Masaaki Horikoshi, ARISE Analytics
- daskperimentの話
- 機械学習実験の再現を可能にするツール、daskperimentの紹介
- Logging tools があるが、見てない場合が多く、再現性が崩れたりするため、それを解決する
Re-run, Repeat, Reproduce, Reuse, Replicate: Transforming Code into Scientific Contributions: Fabien Benureau, Okinawa IST, Nicolas Rougier, INRIA
- 再現性に関して執筆した論文の紹介。 www.frontiersin.org
感想など
PyDataとどう違うの?ぐらいに思っていたので、初日に主催者の方から以下の話を聞き、
主催の方にお話を伺ったのですが、欧米のScipy conferenceではPythonを研究でちょっと使ってみたっていう科学者が集まって発表したりしている、アジアでもそういう場所を作りたい、Scipyをもっと科学研究に使って欲しいとの思いで開催しているとのこと #SciPyJapan
— nobolis (@nobolis_) 2019年4月23日2日目にキーノートを聞いて、両者の違いが腑に落ちました。
キーノート、チュートリアル、トークのいずれも非常に刺激的・役に立つ話が満載で、ほんとに参加してよかったし、みんな参加したらいいのに!って思うイベントでした。
ということで、Science × Pythonに興味があるみなさん、科学者のみなさん、来年はいっしょにSciPy Japan で盛り上がりましょう٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
*1:@akucchanのツイートで知った元ネタ。
Congratulations to Katie Bouman to whom we owe the first photograph of a black hole ever. Not seeing her name circulate nearly enough in the press.
— Tamy Emma Pepin (@TamyEmmaPepin) 2019年4月10日
Amazing work. And here’s to more women in science (getting their credit and being remembered in history) 💥🔥☄️ pic.twitter.com/wcPhB6E5qKNY timesの記事にもなったもよう。 www.nytimes.com
*2:Advanced NumPy のチュートリアルはほんとにadvancedで(あたりまえ)、 この熱い講義を真剣に受講したいと思い、前方の私の隣の席にやってきた @terapyon が隣で「(問題の意味が)わっかんねーよ」と呟きながら一緒に受講してくれた結果、前にいた若者(流暢に日本語を操る非日本人)がサポートしてくれ、私もその恩恵にあずかることができ、とても勉強になりました。エレガントなSciPy ―Pythonによる科学技術計算 が読みたくなる講義でした。
*3:TAとして参加するつもりが、できることもなく、自分のAnacondaのトラブルにより、誰よりも進捗ダメだった。しかし、自分のAnaconda環境がおかしいことになってるのに気がつけたのは収穫だった。 @patraqsheのアドバイスにより帰宅後無事問題解決できました。感謝。
- ブラックホールの可視化
※スライドの元ネタはこちら→*1
書籍紹介: Pythonによるあたらしいデータ分析の教科書
プロローグ
PyHack というもくもく会に出入りしているご縁で以下の書籍のレビューに参加し、書籍を献本して頂いたので紹介します。こちらも前回 紹介した Pythonで理解する統計解析の基礎 (PYTHON×MATH SERIES) と同じく PyConJP 2018 の前にリリースされた本です。
Pythonによるあたらしいデータ分析の教科書 (AI&TECHNOLOGY)
- 作者: 寺田学,辻真吾,鈴木たかのり,福島真太朗
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2018/09/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る
内容
第1章 データ分析とは
第2章 Pythonと環境
第3章 数学の基礎
第4章 ツールの基礎
第5章 応用:データ収集と加工
本書は「教科書」とありますが、実際、一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会がおこなうPython検定の教科書となることを目指して書かれています。
一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会 の 認定教材・参考教材のページ にもPython3エンジニア認定データ分析試験の主教材として本書が挙げられています。
本書の対象読者は「データ分析エンジニアを目指している方」、「Pythonをある程度理解しているエンジニア(=Python公式のチュートリアルを読み理解できるレベルにあること)」(iiiページ)です。
1章ではデータ分析を取り巻く状況についての解説からはじまり、データ分析とPythonについて、データサイエンティストとデータ分析エンジニアの違い、データ分析エンジニアが持つべき技術や知識について述べたうえで、機械学習の位置づけと流れ、データ分析に使う主要パッケージについて説明されています。
2章はPythonの実行環境構築について、Pythonの文法・基本構文について、Jupyter Notebookについての解説、3章は数学の基礎についての解説で、4章の分析の実践の前の準備と基礎知識の解説に充てられています。
4章は実際に手を動かして分析を実践する章です。本書のメインパートといってもよいと思います。NumPy, pandas, Matplotlib, scikit-learnを使った分析の流れについて詳述されています。
5章は実際のデータ分析に先立ち必要とされることも多い技術として、スクレイピング、自然言語処理、画像データ処理について実例を使いながら解説しています。
感想
本書は「データ分析の教科書」ですが、データ分析自体の教科書というよりは、データ分析エンジニアとして要求される技術を網羅的に書いた「データ分析エンジニアになるための教科書」という印象です。
本書において、データ分析エンジニアにとって機械学習の技術は「付加的に持つべき技術」(006ページ)であるとしていますが、続く007ページからは機械学習の位置づけと流れについて詳述されており、実際のところ、データ分析エンジニアにとって機械学習の知識は不可欠ということなのでしょう。
同じく、スクレイピング、自然言語処理、画像データ処理についてもページが多く割かれていることから、これらも基本技術として持っておく必要があるということなんですね。
データサイエンティストとデータ分析エンジニアの違いもわからなかった門外漢としては、データ分析エンジニアとはどのような職業か、どのようなスキルが要求されるのかについて、だいぶ理解が進んだように思います。
こんな方にオススメ
本書の対象読者は「データ分析エンジニアを目指している方」、「Pythonをある程度理解しているエンジニア(=Python公式のチュートリアルを読み理解できるレベルにあること)」(iiiページ)となっていますが、一読したところ、以下のような人には特に適していると思います。
Pythonの基礎知識があって、データ分析エンジニアになりたい方
Pythonの基礎知識があって、データ分析エンジニアという職業に興味がある方はまさに本書の対象読者だと思います。1章を読み、必要に応じて2-3章をチェックし、4-5章は写経する、という流れで学習すればデータ分析エンジニアとしての基本が身につくのではないかと思います。
ある程度プログラミングをしたことがある人
Pythonのインストール法、基本文法についても詳述されていることから(2章 Pythonと環境)、ある程度プログラミングをしたことがある人で、Pythonでデータ分析をしたい・Pythonを学んでデータ分析エンジニアになりたいという方には最初の1冊としてよいかと思います。
エピローグ
今回はじめてPython本の書籍のレビューをさせていただいたのですが、読みながら、どこまでコメントすべきか、悩むところがありました。
研究機関の研究職という仕事柄、論文の査読はかなりしているのですが、それとは違う難しさで、よい経験になりました。
個人的事情によりレビュー途中で失速し、全ての章を読むことができませんでしたが、機会があればまた書籍レビューに参加したいです。
書籍紹介: Pythonで理解する統計解析の基礎
この記事はPyLadies Advent Calendar 2018 5日目の記事です。
4日目はnikkie さん (@ftnext) の イベントレポート<報告 | #pyladiestokyo 4周年パーティ(2018/10開催) - nikkie-ftnextの日記でした。
プロローグ
辻真吾さんは、自分の中で、人気書籍 Pythonスタートブック [増補改訂版] の著者であり、大学勤務とPython関連活動(書籍の執筆、講演、勉強会など)を優雅に両立しているすごい優秀な人という印象なのですが、その辻さんが「相当、頭いい」*1という谷合廣紀さんの著書 Pythonで理解する統計解析の基礎 (PYTHON×MATH SERIES) を監修したとのことで、献本いただきました。
PyConJP 2018 の前に献本頂いていたので、いまさらではありますが、さらっとご紹介*2させて頂きます。
Pythonで理解する統計解析の基礎 (PYTHON×MATH SERIES)
- 作者: 谷合廣紀,辻真吾
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2018/09/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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内容
iiiページ「本書の構成」によると、本書は1-3章のデータの整理、4-9章の確率と10-12章の統計的推測からなります。
1章ではpandasを使いながら変数の種類について説明、2-3章ではpandasに加えNumpyとMatplotlibを用いて基本的な統計量を可視化しつつ解説、4-9章では分布型と確率変数について解説、10-12章では統計的推定、検定、回帰分析について解説されています。
第1章 データについて
第2章 1次元データの整理
第3章 2次元データの整理
第4章 推測統計の基本
第5章 離散型確率変数
第6章 代表的な離散型確率分布
第7章 連続型確率変数
第8章 代表的な連続型確率分布
第9章 独立同一分布
第10章 統計的推定
第11章 統計的仮説検定
第12章 回帰分析
ざっと眺めた感想
私自身はデータの統計的な処理をするようになって、データの分布型というのが非常に重要であるということをしみじみと感じた人なので、本書のように分布型や確率変数を懇切丁寧にPythonを使って説明してくれる書籍というのはすごくありがたいと思いました。
統計学の基本を勉強しようと思っている方、統計解析にPythonを使っている/使ってみたいという方にオススメの一冊です。
なお、本書ではJupyter notebook の形式を模してコードと出力結果が書かれています。Jupyter notebookってなに?という方や、プログラミング、Pythonの基本を知らない人は環境構築の段階でつまずく可能性があります。
そういう方は、自著で恐縮ですが、PythonユーザのためのJupyter[実践]入門 の1章を読んで環境構築をし、2章、3章、4章でそれぞれ Jupyter notebook、pandas、Matplotlib について学んでから本書を読むと、つまずくことなく、読み通せるのではないかと思います*3
- 作者: 池内孝啓,片柳薫子,岩尾エマはるか,@driller
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2017/09/09
- メディア: 大型本
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エピローグ
わくわくしながら開いた本書ですが、手を動かして通読したい!と思わせられる良書です。なんとか時間を確保して写経したいです。
辻さん、献本どうもありがとうございました。
以上、この記事はPyLadies Advent Calendar 2018 5日目の記事でした。
6日目の明日は asaneさん です!
*1:東大の大学院生で、将棋の3段リーグにいて、プロ棋士を目指しているそう。
*2:レビューというほど落ち着いて読める時間が確保できていないので、まずはご紹介と言うことで
*3:【2018/12/15 追記】そもそも、プログラミング自体をしたことがない方、Pythonははじめてという方はまずは入門書を読みましょう。たとえば以下の書籍など。
- 作者: 辻真吾
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2018/04/12
- メディア: 大型本
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いちばんやさしいPythonの教本 人気講師が教える基礎からサーバサイド開発まで (「いちばんやさしい教本」シリーズ)
- 作者: 鈴木たかのり,杉谷弥月,株式会社ビープラウド
- 出版社/メーカー: インプレス
- 発売日: 2017/08/10
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る
- 作者: 柴田淳
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2016/12/22
- メディア: 単行本
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- 作者: 岩崎圭,北川慎治,寺田学
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2017/08/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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イベント運営 & 参加記録: Python ユーザーのための Jupyter 実践入門 読書 & もくもく会 - 1枚目
2018年1月28日にPython ユーザーのための Jupyter 実践入門 読書 & もくもく会 - 1枚目を開催しました。
このイベントは PythonユーザのためのJupyter[実践]入門 を写経しつつ学んだり質問したり、関連するデータ解析について手を動かしたり、情報交換したりする場を作ったらどうだろうというアイデアをもとにPythonユーザのためのJupyter[実践]入門著者陣主催で開催しました。
会場
会場には株式会社SQUEEZEさんをお借りしました。
手配ありがとうございました > 池内あらためEthan(@iktakahiro)
朝一の解錠ご協力いただきありがとうございました > 関根さん (@checkpoint)
もくもくの様子
初回なのでどれくらい集まるか想定できなかったのですが、18名の方が集まってくださいました。 Jupyter本をやっていた方も何名かいたし、PySparkとかデータ周りのことをやっていた方も多かったようです。 質問もそれなりに出て、わたしもいくつかのご質問に回答させていただきました。 また、参加者のPython & スクレイピング強者、中川さん(@shinyorke)も質問に対応してくださいました。 ありがとうございました!
ランチタイム
ランチはカレー班とカフェランチ班に分かれました。写真を撮り忘れましたが、今日のランチはこちらにお邪魔しました。
運営上の反省
開場時間と開始時間が一緒だったので、入室まで外でお待たせしてしまいました。次回は少し時差をつけたほうがよさそうです。 あと、会場フロアに入るためには中から開けないと行けないのですが、少々気がつくのが遅れたので、そのへんも改善したいです。
自分自身が取り組んだこと
私自身は長らく放置していたもやもやを解消すべく、Pythonの仮想環境周りの用語について頭を整理するために識者のみなさんに質問しつつ、Qiitaの記事を書きました。
仮想環境周りの用語としてどんなものがあるか、いま自分が持っている知識をでもって選択するとしたら自分自身はどれを選ぶか、ということについて書いている記事であり、特定の環境を推奨したり、仮想環境の利用を推奨するものではありません。
と本文中にも書いたように、この記事は特定のPython、特定の仮想環境、あるいは仮想環境の利用を推奨するためのものではなく、いくつかある用語によって混乱していた私の頭を整理し、「仮想環境使いたいんだけどどうしたらいいの?」と聞かれたときにいまならこれですと言うためのものです。
公開後、いくつかの意見を頂き、内容を整理し、もやもやしていたのがすっきりしました。 Qiita駆動学習は成功でした。
おわりに
初回としてはそれなりに人も集まり、いい感じでQ&A対応もできてよかったかなと思います。 こんな感想も頂き有り難い限り。
#jupyterbook
— mocamoca (@mocamocaland) 2018年1月29日
昨日のもくもく会は自分としてはとてもちょうど良い具合にもくもく出来てわいわい出来たと思う。他がダメということではないですが1番やりやすい環境だった。
参加してくださったみなさん、ありがとうございました。 なお、1ヶ月あきますが、3月10日(土)2枚目の開催を予定しています。 またのご参加お待ちしています。
イベント運営 & 参加記録: PyLadies Tokyo Meetup #28 もくもく会
PyLadies Tokyo もくもく会を開催しました。
- 会場
- 参加者のみなさんのもくもくの内容 & 見かけた本
- PyLadies Handbook翻訳基盤構築
- 自分のもくもく
- 参加者サポート
- 懇親会
- 反省
- さいごに
- PyLadies Tokyo 次のイベント
会場
会場は近年で一番利用率が高い株式会社オープンストリームさんでした。 まーやさん、いつもありがとうございます。
今回はTwitter名わかったらコミュニケーションとりやすいかな?と思ってセキココを作ってみました。
セキココで「PyLadies Tokyo Meetup #28 もくもく会」の座席表を作成しました! https://t.co/wpO3u01Waq #sekicoco
— nobolis (@nobolis_) 2018年1月20日
参加者のみなさんのもくもくの内容 & 見かけた本
なぜかおやつ豊富な今日のもくもく。
おやつあるよー #pyladiestokyo pic.twitter.com/alm0q2UO4o
— nobolis (@nobolis_) 2018年1月20日
もくもくタイムはじまりました! #pyladiestokyo pic.twitter.com/u6LlrXDC6j
— PyLadiesTokyo (@PyLadiesTokyo) 2018年1月20日
今回は本をベースにやっている人がわりと多かったようです。今日見かけたPython本はこちら:
いちばんやさしいPythonの教本 人気講師が教える基礎からサーバサイド開発まで (「いちばんやさしい教本」シリーズ)
- 作者: 鈴木たかのり,杉谷弥月,株式会社ビープラウド
- 出版社/メーカー: インプレス
- 発売日: 2017/08/10
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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- 作者: 大重美幸
- 出版社/メーカー: ソーテック社
- 発売日: 2017/05/24
- メディア: 単行本
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Pythonエンジニア養成読本[いまどきの開発ノウハウ満載!]
- 作者: 鈴木たかのり,清原弘貴,嶋田健志,関根裕紀池内孝啓,若山史郎
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2015/06/16
- メディア: Kindle版
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- 作者: Amit Saha,黒川利明
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2016/05/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (3件) を見る
また、自分自身が執筆に関わった書籍と雑誌を持って行ったところ、興味を持ってくださった方がいて、記事 & 書籍を参考にもくもくして下さいました。
- 作者: 池内孝啓,片柳薫子,岩尾エマはるか,@driller
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2017/09/09
- メディア: 大型本
- この商品を含むブログ (1件) を見る
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2018/01/18
- メディア: 雑誌
- この商品を含むブログを見る
PyLadies Handbook翻訳基盤構築
PyLadies TokyoのスタッフはPyLadies Handbook 翻訳基盤構築についての話し合いをしました。
PyLadies Handbookとは
PyLadies とは、世界中に存在するPythonistaな女性が集まるコミュニティです。
世界中にPyLadies リージョンコミュニティが存在しますが、「PyLadies」と名乗るにはいくつかの条件や規範などがあります。
そのうちの一つがこのPyLadies HandBookに則した運営を行い、PyLadies HandBookに則したコミュニティであること。
PyLadies に参加するにあたっての心構えや、コミュニティとして知っておいてほしいことがぎゅっとまとめられたものです。
PyLadies Tokyo発足から4年目を迎えた今日この頃。新しい運営メンバーも新しいメンバーも急速に増えてきたことですし, 英語が苦手な方にもぜひ知ってもらおうと思い、今回の翻訳プロジェクトを発足しました。
PyLadies Handbook 翻訳しNight 〜第2夜〜 - connpassより
PyConJP2017で行動規範の共有が必要だねという話が出て、11月の秋合宿で動き出したのですが、清水川さんのアドバイスを受けてTransifex使おうかという流れからの、基盤構築ディスカッション。
まーやさん、みゃーさん、すぎたさんが分担して基盤構築してくれることになったので、近々翻訳プロのページなどが公開されると思います。乞うご期待です。
自分のもくもく
私が分担できる翻訳基盤構築業がなかったので、2月のmeetupのconnpassのレビューをしていました。
こちらも近々公開できると思います。次回は2018年2月22日(木)開催で、テストについてです。平日イベントです。
他の時間は近々予定されている業務として引き受けたPython入門の講義資料を作っていました。 Spyderという普段使わない統合開発環境を使うため、本家のドキュメントを読みながら作業していました。
Spyder、iPythonを使えるのでいいのですが、個人的にはやはりJupyter Notebookが好きです。
参加者サポート
参加者さんが pyvenv + Anacondaで環境構築にこけており、解決できずにいたのですが、くーむさんが解決してくれました。今回の場合は使いたいAnacondaをグローバル指定して、ライブラリをpipで入れる必要があったようです。
くーむさん、ご対応頂きどうもありがとうございました!
また、Slackの使い方がわかりません、という方がいたので、使い方を簡単に説明しました。
懇親会
懇親会はとなりの部屋でもくもく会をやっていたJava女子部と合同でした。 ドライヤーの話とか確定申告の話とか、女子エンジニアあるある話とか。
反省
環境構築トラブル対応、特にmacOS/Linux環境は弱いので、くーむさんに感謝するとともに、最近はUbuntu on Windows使ってるし、少しpyenvに慣れてもいいんじゃないだろうかと思いました。そして、Dockerも使えるようになりたい。
Slackは使ったことがない方にはちょっとハードルが高いツールなのかもしれません。イベントの最初にSlackの使い方を簡単に説明してもよいかもしれないですね。
さいごに
イベントにご参加頂きありがとうございました。スタッフのみなさん、おつかれさまでした。
Pythonの環境構築にはまるとなかなかつらく、そこで挫折しちゃうこともあると思うので、イベントに参加して解決するのはオススメです。
なお、近々Jupyter本著者陣でもくもく会を開催することになりましたので、Pythonでデータ解析をしてみたいという方はJupyter本片手にご参加ください!環境構築のトラブルもある程度解決できるのではないかと思います*1。
PyLadies Tokyo 次のイベント
前述の通り、次回は2018年2月22日(木)開催で、テスト(プログラムから仕様にない振舞または欠陥(バグ)を見つけ出す作業)についてです。平日イベントです。まーやさんとkame-chanが話してくれます。
新たにPyLadies Tokyoスタッフとなったkame-chan*2の話、期待大です。
自分自身は平日イベントにいくと翌日がつらいので不参加ですが、すごく聞きたかった。資料の公開楽しみにしています!
*1:私以外の著者陣は強者ですので
*2:http://kamekokamekame.net/pyladies/2018/01/15/article.html
Python入門者の集い #6 で15分のトークをしました
Python入門者向けハンズオン #6 にTAとして参加したご縁で Python入門者の集い #6 の招待講演枠を頂き、15分のトークをしてきました。
会場
会場はG's Academyさんというエンジニア養成学校さんでした。古いビルをリノベした感じの場所で、とてもおしゃれな会場でした。
おしゃれな会場でこれからエモい話します #pynyumon pic.twitter.com/2WlJZSDYCN
— nobolis (@nobolis_) 2018年1月16日
トークの内容
過去の招待講演を見ると、わりとエモい話が多そうだったので、完全にポエムにふりきった内容でお話ししました。これまでのPythonにまつわるあれこれを振り返り、なぜ短期間で、スキルレベルが断トツ高いというわけでもない私が書籍を書くに至ったかという内容です。
ほんとうは、自分のイベント参加記録を分析して、参加回数の積算グラフとか出したかったんですが、予想外の飛び込み仕事に追われてしまい、用意できませんでした。後日のLTネタとしたいと思います。
www.slideshare.net
トークふりかえり
客層をきちんと把握できていないときは初心者、あるいは情報を知らない人向けに作るという鉄則を守らなかったことを反省しています。
途中で質問した時にJupyterを知っている人がほとんどいなくて、しまったと思いました。Jupyter、Jupyter Notebook、PythonユーザのためのJupyter[実践]入門 とは?Jupyterを使えるとなにがうれしいの?ということをきちんと解説すべきでした。
「もくもく会」という用語も聞き慣れない人が多かったようです。用語は気をつけないといけないですね。
補足として説明しておくと、Jupyter NotebookはPythonを使ってデータ解析や機械学習をやるときにとても便利なウェブブラウザ上で動作するインタラクティブな開発環境です。
PythonユーザのためのJupyter[実践]入門 ではJupyterの環境構築からデータ解析ツールpandasの使い方、可視化ツール Matplotlib, Bokeh の使い方、Jupyter Notebookのクラウドでの利用法について詳述しています。
- 作者: 池内孝啓,片柳薫子,岩尾エマはるか,@driller
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2017/09/09
- メディア: 大型本
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イベントでも話題に出たshinyorke さんのブログでもオススメして頂いてます!
また、「もくもく会」については「ゆるっと集まって自分の作業(コーディング)をする会」という感じです。ちょっと検索したところ、わかりやすくまとめたQiitaのページがありました。
もくもく会は会によって雰囲気が少しずつ違うので、いろいろと参加して自分にあったところに定期的に通うことをオススメします。
なお、私の気に入っているPythonのもくもく会は以下の3つです*1。
PyLadies Tokyoでも年に数回もくもく会を開催しています。
pyladies-tokyo.connpass.com
書籍贈呈
発表中に書評を書いてくれる人にPythonユーザのためのJupyter[実践]入門 を差し上げます!と申し上げたのですが、手を挙げてくれる人はおらず。
しかし、懇親会で何名かの方から欲しいと声をかけていただきまして、最終的に3〜4名くらいが手を挙げてくれました。
じゃんけんでかった方に書籍を贈呈し、贈呈式の写真をとったのですが、顔出しNGか聞き忘れたし、けっきょくお名前を聞けなかった...もしブログ読んで写真OKだったら連絡ください。
なお、じゃんけんで負けたお二方からは「自分で買います!」といううれしい言葉をいただきました。どうもありがとうございました。
埼玉でもくもく会開催を検討中という話
最近移動時間を短くしてもくもくタイムを伸ばしたいと思い、家からわりと近い越谷レイクタウンでもくもく会をやろうか検討中だったので、興味ある人は声かけてくださいと最後のスライドに入れました。
その結果、何名かの方から反応をもらったので*2、具体的に開催を検討しようかと思います。
他の方のLT
後ろの方にいてよく見えなかったところもあるので、ひとつひとつに対してはコメントできないのですが、みなさんクオリティが高いLTをされていて、LTのプロですか?というかんじでした。 スライドはもちろんのこと、笑いをとるスキル、声の大きさ、パッションというかテンションの高さというか。みなさんすごかったです。見習いたいです。
LTに対して技術的なアドバイスをできたらよかったのですが、データ系のごく限られた範囲のこと以外はからきしダメなのでお役にたてなかったのは申し訳なかったです。
さいごに
発表の最後にTake Home Message として、
- 「自分がやりたいこと」をやろう
- もくもく会に行こう
と申し上げましたが、必ずしもなにか1つのプロダクトを作るという意味ではなく、気になるライブラリのコードを読破するとか、PyQのクエスト全制覇するとか、写経一冊終わらせるとかそういうことも含んでます。
とりあえず、自分なりの課題を持ってもくもく会に臨むと得られるリターンが大きいと思う、ということですね。 ぜひご自身の課題を決めてもくもく会に参加してみてください。
それでは、主催者のみなさん、参加者のみなさん、どうもありがとうございました。 またどこかのPythonイベントでお目にかかるのを楽しみにしています!
おつかれさまでした!:)#PyNyumon pic.twitter.com/PEQDyHi1hx
— afroscript@3/23&24はMANABIYAですよ (@afroscript10) 2018年1月16日
PyLadies Tokyo イベント運営 & 参加記録: PyLadies Tokyo Meetup #27 すうがくはじめの一歩
先月というか、昨年の話になりますが、PyLadies Tokyo スタッフとして PyLadies Tokyo Meetup #27 すうがくはじめの一歩 の運営に関わり、またTAをしました。
当日の内容
今回は「すうがくはじめの一歩」ということで、 みっちゃん(@chanmitsu55)がJupyter Notebookの使い方と各種数値計算系のライブラリの紹介を、せりーな(@se_lina08)が「数学とはなにか?」という話から数学ライブラリの使い方を、ハンズオンで講義してくれました。
みっちゃんの講義
input関数とか普段使っていないので新鮮でした。Jupyter Notebookのテーマの変更とかもやったことがなかった。最後にGithubで公開するといいよっていう話と公開の仕方の話もよい提案だと思いました。
せりーなさんの講義
盛り上がりどころはSympyでした。因数分解とか、式のレンダリングとか、描画とか。 Sympyの描画機能は知りませんでした。うしろでMatplotlibが動いてそうと思ったけど、調べたらやはりそうでした*1。
数式を可視化できる機能は数学学習ツールとしての可能性を感じました。
そして、以下の図を見てバンザイ式と呼ぶ参加者。自分にはない感性!
資料以外に習ったこと
Jupyter Notebookのセルの幅をブラウザに合わせて調節する方法
しんせいたろう(@shinseitaro)さんがセルの横幅を画面いっぱいにする方法を教えてくれました。
from IPython.core.display import display, HTML display(HTML("<style>.container { width:100% !important; }</style>"))
Jupyter Notebook で main() を書く理由
みっちゃんのNotebookに
if __name__ == '__main__': main()
とあって、「Jupyter Notebookでも書くの?」と思ったのですが、Slackでディスカッションして、「のちのちpyファイルに変換して書く予定があるならば、書き忘れないように先に書いておくこともある」とのご意見があり、納得しました。
紹介された本・話題になった本
せりーなさんは以下の本を参考にしたとのことでした。
- 作者: Amit Saha,黒川利明
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2016/05/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (3件) を見る
また、ちょうどSoftware Design が数学特集で、PyLadies Tokyo 前代表 真嘉比( @a_macbee)さんが記事を書いていますが、今回のイベントはこれとは全く関わりなく企画・開催されました。すごい偶然。
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2017/11/17
- メディア: 雑誌
- この商品を含むブログ (3件) を見る
参加しての感想
自分自身は今回のライブラリは一通り触ったことがあったので、参加者サポートでみかけた問題はぜんぶ解決できました。
そして、私自身は数学が得意な方ではないですが、文系のみなさんのチャットを眺めながら、自分は腐っても理系だなと再確認すると同時に、数学の「基礎」知識には幅があるということを学びました。社会人に「数学」を教えるってたいへんなことですね。
講師を担当してくれたみっちゃん、せりーな さん、どうもありがとうございました。
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せりーなさんの当日の感想ブログです se-lina.hatenablog.com
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